「同人誌に挑戦してみたいけれど、印刷って普通の用紙でいいのかな。」
「同人誌を少しでも多く売るために、見た目にこだわりたい。」
こういった思いを抱いている方は多いと思います。
突然ですが、みなさんはiPhoneを使用した経験はありませんか？
この偉大な作品を作り上げたスティーブ・ジョブズは、以下のような言葉を遺しています。
「美しさばかりを追求するのではなく、まずはどう機能するのかを意識する。そして、そこをテーマにデザインをするべきである」
これを同人誌の紙に当てはめれば、ただ美しい紙を選べばよいのではなく、その紙の持つ特徴を理解したうえで選ぶべきという意味ではないでしょうか？
そこで今回は、同人誌の紙の種類について解説します。

□なぜ紙にこだわる必要があるのか？

みなさんもついつい書籍を手に取った経験はありませんか？
漫画、写真集や絵本の手触りを思い浮かべてください。
それぞれ異なった紙を使用していることが分かります。
書籍に適した用紙を選ぶのは、書籍の魅力を最大限に引き出すためと言えます。

□紙の種類

同人誌に使用される紙には、主に3種類あります。
以下では、具体的な特徴を確認しましょう。

＊上質紙

定番といえる化学パルプ100％の用紙です。
表面に特別な加工がなく、パルプが露出しています。
そのため、表面の滑らかさはコート紙に劣ります。
適している作品は、白黒の漫画や小説です。
白と黒のコントラストがはっきりするのでおすすめです。

＊コート紙

上質紙の表面にコート剤を塗布した用紙です。
用紙を触ると、非常に滑らかで、美しい光沢もあります。
そのため、写真集にこの用紙を用いるのがお勧めです。
一方で、鉛筆で書き込むことやスタンプを押すことには不向きです。

＊マットコート紙

コート紙と同様に、紙の表面にコート剤が塗布されています。
コート剤との違いは、ツヤ消しが施してある点です。
しっとりした触感や上品な見た目になります。
こちらは、漫画や小説といった文字の多い作品に適しています。

□まとめ

今回は、同人誌に適した紙の種類について解説しました。
同人誌に使用される紙は、主に上質紙、コート紙やマットコート紙の3種類があります。
それぞれの用紙には固有の特徴があります。
上質紙は、白黒の漫画や小説に適しています。
コート紙に適するのは、写真集です。
また、マットコート紙はツヤ消しが施されており、漫画や小説に適しています。
自分の作品内容と紙の種類を吟味し、理想の同人誌を作り上げてみてはいかがでしょうか。