同人誌を印刷する際に、オフセット印刷という言葉を聞いたことはないでしょうか。
初めて自分で制作して同人誌を印刷する方は、オフセット印刷とは何かわからずに疑問に思われるかもしれません。
そこで今回は、オフセット印刷について他の印刷方法と比較しながら解説していきます。

□オフセット印刷

オフセット印刷とは原本のデータから版を作り、その版にCyan(シアン)、Magenta(マゼンタ)、Yellow(イエロー)、Key plate(キープレート)を組み合わせたCMYKと呼ばれるカラーモードで色を重ねて紙に転写する方法です。
具体的にオフセット印刷には二種類の印刷方法があります。

＊油性オフセット印刷

CMYKをベースとしたインキをインキローラーに転写し、それをさらにブランケットというゴム胴へ写すことで印刷が可能になります。
油性オフセット印刷は、さらに輪転機と枚葉機をつかった二つの印刷方法にわけられます。

＊UVオフセット印刷

基本的な印刷方法は油性オフセット印刷と同様で、そこからさらにインキの乾燥を早めるためにUVオフセット印刷を使用します。
色を乗せた紙に紫外線を当てることで、自然乾燥よりも短時間でインキを硬化させることができます。

□オンデマンド印刷

オフセット印刷と並んで代表的な印刷方法がオンデマンド印刷です。
オンデマンド印刷はオフセット印刷と違い版を使わず、データを直接レーザーで読み取りプリントする方法です。

□オフセット印刷とオンデマンド印刷の違い

＊仕上がりの質

オフセット印刷は版を用いることからベタ、網、グラデーションといった細部まで丁寧に仕上げることができる一方、オンデマンド印刷では少し細かい部分にムラが出ることがあります。
またオフセット印刷はインキを紙に染み込ませることで落ち着いた印象になりますが、オンデマンド印刷ではハッキリとした仕上がりになります。

＊早さ

オフセット印刷は版を作る手間がかかるため、やや時間がかかりますが、オンデマンド印刷は版を作る必要がなくレーザープリントで印刷できますので、短時間で仕上げることができます。

＊コストパフォーマンス

オフセット印刷のほうが大量印刷に適しており300部以上、オンデマンド印刷の場合は小ロットの印刷に適しており50部から200部程度の印刷に適していると言われています。

□まとめ

以上、今回は同人誌の印刷で気になるオフセット印刷についてオンデマンド印刷と比較しながらご紹介しました。
同人誌の印刷をお考えの方は、ぜひこの記事を印刷の種類決めに役立ててみてはいかがでしょうか。